2017年11月7日火曜日

大祭司カイアファ

 法廷にあの大祭司カイアファ(カヤパ)が登場します。カイアファはイエスをあざけったあと、罪状を書記に読むよう命じます。それが終わると、証言者の証言がつづきます。みなうその証言をします。それもそのはず、証言者たちはみなイエスに不利なことしか言わない人たちを呼んでいるからです。傍聴する人たちも、じつは祭司の奴隷たちですから、作者は「公衆」とカギカッコをつけています。でもカイアファにも少しは祭司の自覚があります。 
内心イエスの弁明を恐れていたカイアファは、イエスが無言であることに安堵しながら、一方でイエスが何も言わないのを不思議に思った。……

 さしずめ現代なら、無実の人を有罪にしようとしている裁判長の心境というところ。つづきはまた。

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