ピラトはここでちょっと頭に浮かんだアイデアを祭司たちに伝えます。それは、イエスをヘロデ・アンティパスのところへ送るというのです。
ところで、ここでちょっとブレイクしますけど、イエスはゲッセマネで逮捕されたあと、聖書では大祭司カイアファのところへ連れていかれ(ヨハネ福音書では先にカイアファの舅のアンナスの屋敷に連れて行かれます)、そこで裁判(予備裁判?)を受けたことになってます。でも小説では場所がいきなりサンヘドリン(神殿にあるユダヤの政府みたいな感じ)の法廷になってます。たしかにこのほうが分りやすくてすっきりしてます。
でもカイアファの屋敷で裁判が行なわれたのはなぜでしょう? それは過越し祭のような祭の前夜には開廷出来ないというような規制があったからからかもしれません。だから夜が明けてからサンヘドリンへ行ったのかも?(マルコ福音書15章1節)
とにかく作者が、イエスが連れていかれた先を大祭司の屋敷ではなく、サンヘドリンにしたのは、なにかわけがあるのかもしれません。どちらにしても裁判がこそこそと行なわれたことに違いはないのですが……
さてイエスをヘロデ・アンティパスのところへ送ろうとしたピラトですが、祭司たちの強い反対で撤回します。でもルカ福音書では、イエスはヘロデのところへ送られてます。(23章6節から12節)ヘロデの反応がおもしろいところですけど、作者は却下したみたいです。
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