ヨハネはさっそく訴状の執筆にとりかかります。
でも心の中に様々なことが思い浮かびます。なかでも師ヨハネとイエスのことが。
やがてかれは預言者イザヤの故事に思いを馳せます。その内容は旧約聖書の「イザヤ書」にあります。ヨハネは当時イザヤが体験したことを現在に重ねます。ちょっと失礼して、
イザヤは為政者の愚政にあえぐユダヤの惨状を嘆いていた。ヨハネの脳裡に、荒廃したユダヤの光景がまざまざと浮かんだ。それはまるで今日の情況を描いているかのようであった。まことにそれは終末の惨状であった。だがそこには一条の光が射している ― 昏きを歩む民、大いなる光を見、死の陰地に棲む者の上に光耀けり ―
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