ユダはいよいよ審問官との間で「取引」を提案します。
審問官は書記官を退出させて、1対1で向かい合います。
おれはあんたたちの望みをかなえてやるためにここへ来たのだ
こんなふうに切り出したユダは、
イエスさえ始末すれば、やつに群がる連中は泡のように消えてしまうだろう。
そううそぶきます。そして……
万が一、やつの始末がついた後に、やつの追随者たちが反乱でも起こしそうな気配が見えたら、その時はまたおれが真っ先にここへ来よう
そう言って、審問官をすっかりだましてしまうのです。
もちろんユダの狂言ですよ。聖書ではほんとうみたいに書かれてますけど。
ユダは金でイエスを売ったのではありません。売ったふりをして、
イエスの望みをかなえ、あとに残る者たちが逮捕されたりしないようにしたのです。
でもユダには大仕事をしたことの満足感はありません。
そのあたりのユダの気持ちがこの後書かれます。それはまた。
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