5節に入ります。
ユダはお勤め中のペトロのところに来て、「お前に話があるのだ」と声をかけます。
ユダが誘った先はユダの「隠れ家」です。アクラとよばれる貧民窟(スラム)、そこにユダの「隠れ家」があります。真っ暗がりの部屋で待たされたペトロが夢をみます。ちょっと失礼して……
ガリラヤの湖で仲間と漁をしている夢をみた。網に掛った魚が銀鱗をきらきらと輝かせていた。仲間たちは大漁に沸いていた。一人が歌い出すと、みなが声をあげて歌った。ペトロも歌った。すると遠くに「師」の姿が見えた。ペトロは「師」の方に向って歩いていった。
聖書に親しんでいる方なら、すぐに思い浮かぶんじゃないかですか? イエスの水上歩行といわれる奇跡です。聖書では、疑いをもったペトロが溺れるところです。でもここではちょっと違ってます。
すると突然、「師」の背後から光が射した……
ここで現実にもどるんです。イエスの背後から射した光は、じつはユダが扉を開けて入ってきたときに、部屋に射しこんだ光でした。
作者はここでイエスとユダをオーバーラップさせているんじゃないでしょうか? コントラストが見事な演出ですね。
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