さて第1章の最終節14節です。この節は小説としてとても面白いし、これが契機になってつぎに大きな意味をもってくるので、その意味でも重要な節です。
こんなふうに始まります……
その夜、アントニア城塞にいる総督ピラトの前に四人の兵隊が招集されていた。それはピラトが案じた一計を実行に移すためであった ―
どうして一計を案じたかというと……イエスを葬り去ったユダヤの祭司たちが、イエスの甦りを心配して、兵隊にイエスの墓をみはってほしいとピラトに頼みにきたことからはじまります。ピラトは最初断りますが、祭司たちが安息日が明けるまでは墓には行けないってゴネるので、ピラトは思案したあげくに「一計」を案じるんです。
その「一計」とは、イエスの墓を守ることではなくて、イエスの遺体をひそかに運び出して「共同墓地」に棄てるというのです。一夜明ければ墓はもぬけの殻。祭司たちの鼻をあかしてやるにはいいアイデアだってピラトは考えたのです。
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