澄みきった秋空の下、漣がガリラヤの湖岸を洗っていた。湖上には幾艘もの舟が立ち、漁師らが漁労に精を出しているのが見える。湖水は陽の光を浴びてきらきらと輝いていた。マルコが手を翳して見上げると、眩しいほどに光が零れてきた。かれは湖水を渡って吹いてくる湖風(うみかぜ)を胸一杯に吸い込んだ。
すがすがしい描写ですね。かれはこれから土地の人々の話を聞き取りにでかけるんでしょうね、きっと。かれはすでに先生のペトロからいろんな「証言」をもらっていましたが、実際に現地取材が必要だと考えたのでしょう。ちょうど研究者がおこなうフィールドワークのように。
さて一章がおわりました。つぎの章で、このつづきが描かれると思いきや、時間はいっきょに過去にさかのぼって、洗礼者ヨハネがイエスの先生として登場します。マルコは? とにかくつぎから二章にはいります。
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