ヘロデはヨハネの遺骸がエッセネの園に送り付けられたことを突き止めます。
そして侍従と相談したうえで、園について今後の動向を見守ることにします。
ともかくネシャートの復讐は遂げられました。でも彼女は凱歌をあげたのでしょうか? そのとばっちりを受けたのがヨハネですが、かれはそれを「宿命」として受け入れたかもしれませんね。やはり割を食ったのはヘロデと妻ですね。さぞや肝をつぶしたことでしょうね。
福音書に書かれたヨハネの首事件。そこでもヨハネの首はサロメの邪な思いつきで切り落されたことになっていますが、ほんとうにそうだったんでしょうか? もっと現実を反映したリアルな理由があったんじゃないかな? 小説は、必ずしもリアルな想像とは言えなくとも、領主ヘロデが置かれた状況やエッセネの園が置かれた状況を軸に、当時の情勢を反映した物語となっています。ヘロデの本妻(ネシャート)を登場させてくれただけでも「功績」かな? だって彼女、福音書ではノーマークですものね。その彼女をキーマンとしてヨハネ事件を描いたところが、この小説らしいところです。
2023年6月9日金曜日
ネシャートの凱歌
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