エッセネの園での営みが終焉を迎え、ヨハネの遺志は北と南に分派していった弟子たちに受け継がれます。かれらがヨハネから受け継いだ最大の遺産は「終末」という認識です。ユダヤの社会はメシアを待望しています。各地にメシアを名乗る者たちが現れます。そのような時代の流れのなかでイエスがしだいにメシアの自覚をもつようになっていくのですが、この時はまだ無名です。第2章はこう結ばれています。
この時まだ、イエス自身にそのような自覚がなかったことである。― そのことは神のみぞ知ることであった。だがたしかに、時は近づいていた。
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