目覚めたイエスは夢の意味を考えます。三つの誘いを拒否したことは自分が無力であることを自覚したということです。でもその拒否は自分の意思というより「何者か」に押されて発せられたものであることに気づきます。
たしかに言葉は不思議です。いまわたしが言ってることはすべてわたしの意思から発せられたものとは言い切れません。言葉には自分が発しながら自分を超えた何かがあります。言葉に潜む自分を超える何か。それがヨハネがイエスに言った「宿命」を想起させます。イエスは神の言葉の意味を考えます。
イエスは学友のヨハネに夢のことを話します。それをじっと聴いていたヨハネは、イエスが師ヨハネの後継者であることを確信します。そしてともにガリラヤに還って、師の遺志を継ぐことを確認し合います。
2023年6月14日水曜日
言葉の不思議
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